犬と猫のワクチン接種の重要性(混合ワクチン・狂犬病)

犬や猫を家族の一員として迎え入れる際、その健康を守る責任が飼い主様にはあります。特に、犬と猫の健康維持にはワクチン接種が不可欠です。しかし、ワクチンには様々な種類があり、どれを選択すれば良いのか迷う飼い主様も多くいらっしゃいます。

そこで今回は、ワクチン接種の重要性や接種すべきワクチンの種類、適切なタイミング、予防可能な病気や疾患について解説していきます。

ワクチン接種を行う理由や重要性

ワクチン接種は、愛犬愛猫を様々な感染症から身を守るための最も効果的な方法の一つです。
ワクチン接種することによって、犬や猫の免疫システムが特定の病原体に対して抵抗力をつけることができ、病気の発症リスクを大幅に下げることが可能です。また、重症化を防ぎ、時には命を救うこともあります
特に、子犬や子猫は成犬や成猫と比べて免疫力が低いため、感染症には注意が必要です。

万が一、大切な家族である犬や猫が病気にかかってしまった場合、すでに体内に病原菌が侵入しているため、治療には多くの費用と時間がかかり、犬や猫自身の負担も大きくなります。

さらに、「狂犬病」や「レプトスピラ」のように人間にも感染する病気(人獣共通感染症)の予防にも役立ち、公衆衛生の観点からもワクチン接種の重要性は非常に重要です。

犬のワクチンの種類と予防できる疾患

犬のワクチンの種類には、「狂犬病ワクチン」と「混合ワクチン」の2種類があります。

狂犬病ワクチン
狂犬病ワクチンは、犬だけでなく、人間を含むすべての哺乳類に感染する可能性がある致命的なウイルスである狂犬病ウイルスに対するものです。

この病気は、感染した動物の唾液が傷口や粘膜に接触することで伝播し、感染すると脳に障害を引き起こすなどの神経症状が現れます。狂犬病は治療が不可能で、発症すると高確率で死に至るため、予防が極めて重要です。

多くの国や地域では、狂犬病ワクチンの接種は法律によって義務付けられており、公共の場での散歩やドッグラン、トリミング、ペットホテルを利用する際、もしくは災害時に愛犬愛猫とともに施設に避難する際に、狂犬病ワクチン接種証明が必要になります。また、狂犬病ワクチンは1年に1回必ず接種することが日本の法律で義務付けられており、最初の接種は生後3か月頃に行われます。

混合ワクチン
混合ワクチンは、犬が罹患しやすい複数の感染症に対して同時に予防することを目的としたワクチンのことです。

一般的には、以下の感染症が含まれます。
犬ジステンパーウイルス
パルボウイルス
アデノウイルス(感染性肝炎)
パラインフルエンザウイルス

これらの病気は、犬の健康に重大な影響を及ぼし、時には死に至ることもある感染症です。

混合ワクチンの接種スケジュールは、犬の年齢や健康状態、居住地域の病気の流行状況によって異なりますが、一般的に子犬時には1年に2~3回の接種を行い、1歳を超えると基本的には1年に1回の接種が行われます

犬のコアワクチンとノンコアワクチンで予防できる感染症

混合ワクチンの成分は「コアワクチン」と「ノンコアワクチン」に分かれています。
コアワクチンとは世界中で感染が見られる、重度の致死的な感染症に対するワクチンのことで、全ての犬に対して接種が必要です。ノンコアワクチンは住む地域や状況に応じて接種を選択できるワクチンのことを指します。
コアワクチンとノンコアワクチンで予防できる感染症はそれぞれ以下の通りです。

◯コアワクチンに含まれる感染症
1.ジステンパーウイルス感染症
2.パルボウイルス感染症
3.アデノウイルス感染症
4.狂犬病

◯ノンコアワクチンに含まれる感染症
1.パラインフルエンザウイルス感染症
2.コロナウイルス感染症(※新型コロナウイルス感染症ではない)
3.レプトスピラ菌感染症

猫のワクチン接種の種類と予防できる疾患

猫のワクチン接種では、「混合ワクチン」を接種する必要があります。
混合ワクチンには、
猫カリシウイルス
猫ヘルペスウイルス(猫風邪)
猫パルボウイルス(猫伝染性腸炎)
が含まれます

また、幼齢〜若齢の猫で感染が多く、発症すると重篤な症状を示す白血病ウイルス(FeLV)やボルデテラもワクチン接種で予防が可能です。

猫の混合ワクチンは、子猫の時には1年に3回接種し、1歳を超えると基本的に1年に1回の接種が行われます。

また、猫の場合は同居猫に感染症がないかどうか、外の野良猫と接触する可能性はないかなど猫のライフスタイルで接種すべきワクチンが変わってきますので、何を接種すべきか悩まれている方は、一度獣医師に相談してみてください。

猫のコアワクチンとノンコアワクチンで予防できる感染症

◯コアワクチンに含まれる感染症
1.猫パルボウイルス
2.猫ヘルペスウイルス
3.猫カリシウイルス

◯ノンコアワクチンに含まれる感染症
1.猫白血病ウイルス
2.ボルデテラ

まとめ

ワクチン接種は、愛犬や愛猫を多くの病気から守るために不可欠です。狂犬病ワクチンは法律で義務付けられているものであり、すべての哺乳類に感染する可能性のある致命的な病気を予防します。
一方、混合ワクチンは特定の病気に対する予防を行い重大な健康リスクから愛犬愛猫を守ります。犬猫それぞれに予防すべき疾患があるため、獣医師と相談し、必要なワクチンを受けるようにしましょう。

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