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寒い時期に増える犬・猫のおしっこトラブル(頻尿・多尿・血尿)と危険サイン

秋から冬へ移る時期は、犬や猫のおしっこトラブルが増えやすい季節です。涼しくなって体調が安定するように思えても、実際には泌尿器のトラブルが目立つ時期でもあります。

さかきばら動物病院でも、11月に入ってから頻尿や血尿の来院が急に増え、「おしっこが出ない」「何度もトイレに行く」といった相談が毎日のように続いています。

季節によって起こりやすい変化を知っておくと、小さな違和感にも早めに気づけるようになります。
今回は、寒い時期の頻尿・多尿・血尿といったおしっこトラブルについて、分かりやすく解説していきます。

■目次
1.頻尿・多尿・尿が出ない…似ているようでまったく違う症状
2.犬と猫で原因はどう違う?季節性と病気別のポイント
3.症状チェック|すぐ病院へ行くべきサイン
4.動物病院で行う検査・治療
5.家庭でできる予防と季節のケア
6.まとめ|頻尿・血尿・尿が出ない症状は早めの受診が安心

頻尿・多尿・尿が出ない…似ているようでまったく違う症状

おしっこのトラブルと聞くと、どれも同じように思えてしまうかもしれません。しかし、似ているようで原因も緊急性も大きく異なります。まずは、飼い主様が迷いやすい3つの状態を整理しておきましょう。

<頻尿(回数が増える)>

普段よりトイレに行く回数が増える状態です。膀胱炎、結石、ストレス、寒さによる我慢のクセなどが背景にあることがあります。

<多尿(量が増える)>

1回の量が多くなる、あるいは全体的に尿量が増える状態です。ホルモン異常、腎臓のトラブル、糖尿病など、全身性の病気が疑われます。

<尿路閉塞(出ない/少ししか出ない)>

最も緊急性の高い状態です。特に猫に多く、尿道が詰まってしまうことで命に関わる危険があります。
「少量しか出ない」「踏ん張っても出ない」「何度もトイレに行くのにほとんど尿が出ない」場合は、早急な受診が必要です。

犬と猫で原因はどう違う?季節性と病気別のポイント

犬と猫では、同じように見える症状でも背景にある病気が異なることが多いです。それぞれの傾向を知っておくと、判断の助けになります。

🔶犬のおしっこトラブルの原因
犬の場合、膀胱炎や膀胱結石が多くみられ、特に雄犬では前立腺のトラブルが関わることもあります。加齢による体調変化が頻尿につながることもあります。

🔶猫のおしっこトラブルの原因
猫では特発性膀胱炎と呼ばれるストレス性の膀胱炎が非常に多く、季節の変化や環境の変化で悪化する傾向があります。
結晶・結石による尿道閉塞も多く、特に雄猫は尿道が細いため詰まりやすい点が大きな特徴です。

<寒い時期におしっこトラブルが増える理由>

犬も猫も、秋から冬の寒い時期には泌尿器の疾患が増えます。その背景には以下のような理由が挙げられます。

・水を飲む量が減りがち
・寒さでトイレを我慢しやすい
・運動量が減って代謝が落ちる
・季節の変わり目でストレスが増える

こうした要素が重なることで、膀胱炎や結石が起こりやすく、血尿が出るケースも増えてきます。
また、血尿を伴う場合は犬・猫どちらも原因は多岐にわたるため、早めの受診を強くおすすめします。

症状チェック|すぐ病院へ行くべきサイン

次のようなサインがある場合は、緊急性が高い可能性があります。

尿が出ない、あるいは少量しか出ない
何度もトイレに行くのにほとんど出ていない
痛そうに落ち着かず鳴く
嘔吐がある
陰部をしきりに舐める
血尿や濁った尿が出ている

尿が出ているように見えても、実は「数滴しか出ていない」ケースも要注意です。少しでも異変を感じたら、迷わず動物病院へ相談してください。

特に猫の尿路閉塞は、数時間単位で急速に悪化し、命に関わる危険があります。
尿毒症や心臓への影響につながりかねないため、「様子を見よう」という判断は避け、救急で病院にかかりましょう。

猫の尿路結石症については、こちらをご覧ください

動物病院で行う検査・治療

来院時には、問診と身体検査に加えて、尿検査・腹部エコー検査・レントゲンなどを組み合わせて原因を調べます。

膀胱炎であれば抗菌薬や消炎剤、点滴などでの治療が中心となり、結石の場合は食事管理や外科手術など必要に応じた処置を行っていきます。

<緊急時のカテーテル対応>

尿路閉塞が疑われる場合は、細いチューブ(カテーテル)を尿道に挿入して通り道を確保する処置が必要になります。

詰まりの状態を放置すると体内に尿が溜まり、腎臓や心臓へ負担がかかるため、いち早い対応が欠かせません。

処置は鎮静や麻酔を併用して負担を抑えながら行いますが、閉塞が強いとチューブが入りにくく、犬や猫にとっても体力を消耗しやすい手段です。

さかきばら動物病院では11月以降、カテーテル対応が必要なケースが相次いでいます。急患が立て込むと、来院された皆さんをすぐに診られない状況も予想されます。

治療が遅れるほど苦痛や危険が大きくなってしまいますので、早めの受診が重要です。

家庭でできる予防と季節のケア

寒い季節ならではのリスクを抑えるため、ご家庭でできる工夫もいくつかあります。

🔶水分摂取の工夫
少し温めた水を与えたり、ウェットフードを取り入れたりすると無理なく水分量を増やせます。複数の場所に水を置くことも有効です。

🔶トイレ環境の見直し
トイレが寒すぎる場所にあると我慢してしまうことがあります。安心して使える場所に置き、清潔さを保つことが大切です。

🔶ストレスの軽減
猫では特に、来客や騒音、環境の変化などが膀胱炎の引き金になることがあります。安心できる空間づくりを意識すると良いでしょう。

泌尿器トラブルは再発しやすい傾向があります。季節の注意点を意識しながら、日々のケアを積み重ねることが大切です。

まとめ|頻尿・血尿・尿が出ない症状は早めの受診が安心

寒い時期は、犬や猫の泌尿器トラブルが本当に多くなる季節です。特に猫の尿路閉塞は命に関わる緊急疾患で、数時間単位での悪化も珍しくありません。

宇都宮でも寒さが増すにつれて、愛犬・愛猫の頻尿や血尿で受診される方が当院へ毎日のようにいらっしゃいます。
季節特有のリスクが高まる今こそ、小さな変化に気付いて、早めにご相談ください。

 

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